採用担当の教科書

名ばかり「ブラック企業」が生まれている原因って?ブラック企業と誤解されないためには?

新卒採用の現場で「ブラック企業」が生まれている!?

採用担当者が恐れる、「ブラック企業」の称号

「ブラック企業」という言葉が流行語になり、学生も企業を探すときには「ブラック企業」かどうか心配することが多くなっています。
大学の就職指導室から、「ブラック企業の見分け方」について資料やコメントが出ているケースもあるほど。

そんな風潮もあり、新卒採用で一番困ってしまうのが、噂ばかり一人歩きして「ブラック企業」と言われてしまうこと。
自社の名前でWEB検索をしようとしたら、キーワード候補に「●●●●株式会社 ブラック企業」と出てきてびっくりした、なんて話はよく聞きます。
口コミ情報サイトで、ブラック企業とランキングづけされている企業もあるでしょう。

自ら「ブラック企業」と名乗る企業はないのに、なぜそんな現象が起こるのでしょうか。

新卒採用の仕組みが原因で「ブラック企業」が生まれている

名ばかり「ブラック企業」が生まれる原因として、新卒採用の仕組みが原因となっている部分があります。

説明会や面接で企業に興味をもった学生たち。
中には、少ない情報量から企業を「ブラック企業ではないか?」と勘ぐり、「●●●●株式会社 ブラック企業」と検索する学生も出てくるでしょう。
その人数が多ければ、検索エンジンにはキーワードが紐づいて記録されてしまいます。
中には、口コミサイトやSNS上で「●●はブラック企業じゃないか」と書き込む学生もいるでしょう。

不特定多数の学生と出会おうとする従来の新卒採用手法。
いち学生も気軽にネットで検索/書き込みをする文化が浸透しました。
そして「ブラック企業」という概念が広まった昨今。
今この時代、このタイミングだからこそ、生まれてしまった課題です。

では、こんな名ばかり「ブラック企業」を脱出するためにはどうしたらいいのでしょうか。
採用現場で生まれる名ばかり「ブラック企業」を抜け出すための方法を考察してみましょう。

採用現場で「ブラック企業」と判定される瞬間

名ばかり「ブラック企業」と判定されてしまうには、いくつか原因があります。
口コミ上でよく現れてくるのは、以下の3つの原因です。

  • 1.選考の対応が悪かった
  • 2.職種/業種のイメージギャップ
  • 3.早期離職者が多くいる(面接や口コミで知る)

1.選考の対応が悪かった

圧迫面接、そっけないメール対応・・・選考の印象の悪さは致命的です。
新卒採用は不特定多数の学生と出会う、広報活動でもあるのです。
細やかで気遣いのある対応が求められています。

2.職種/業種のイメージギャップ

「求人広告や説明会で華やかなイメージで惹き付けられて興味を持った」
採用広報戦略としては一つの成功パターンです。

「でも、説明会や面接で仕事について知れば知るほど、想像していた仕事と違っていた・・・」
あまりにも大きなギャップのある広報戦略は、反感を買うため注意が必要です。

3.早期離職者が多くいる(口コミで知る)

新卒入社の若手社員は、3年以内に3割離職する時代です。
いまや早期退職者はめずらしくありませんが、学生に伝えにくい情報です。

だからといって、早期退職者について、面接官がぽろりと話す、口コミで知る・・・というシチュエーションは学生が不安になります。
”隠していた?”、”若者を使い捨てするブラック企業ではないか?”と思われる瞬間です。

採用現場で減らせる「ブラック企業」

採用現場で起こってしまう「ブラック企業」疑惑は、採用現場で挽回できる施策もあるはず。
上記の3パターンに対して、以下の3施策で「ブラック企業」の称号を減らすことが出来るのではないでしょうか。

  • 1.採用担当者からフォローアップ
  • 2.フィルタリングをした採用設計
  • 3.早期離職の改善策をとる/隠さない

1.採用担当者からフォローアップ

・面接担当社員に向けて面接マニュアルを用意する
・合否メールや電話の対応を、柔らかな表現で伝える

選考時期によっては、多くの企業に断られている学生もいるため、よりセンシティブな対応が求められるでしょう。
細やかな気遣いは大変ですが、新卒採用を通して会社のファンを増やす心づもりで、印象のいいフォローアップを心がけましょう。

2.フィルタリングをした採用設計

業種/業界にマッチしない学生を、広告や説明会から無理矢理引っ張っていませんか?
学生と企業が出会うタイミングと実際の仕事に、大きなギャップがあることは不信感につながります。

無理をして多くの学生に出会うのではなく、自社に魅力を感じる学生と出会えるようにしませんか?

広告表現を変える、採用媒体を変える、新卒紹介サービスを使ってカウンセラーに企業説明をしっかりとしてもらう、など、多くの学生と会わずにある程度ターゲットを絞ることで、ミスマッチや誤解から生まれる悪評を防ぐことができます。

採用設計を見直して、自社に合った学生と出会えるような仕組みづくりを心がけましょう。

3.早期離職の改善策をとる

早期離職者が出ているのは、無理な採用をしていたからかもしれませんし、新人教育かもしれません。
「原因を見つけて改善策をとっている」ことが伝われば、学生も安心して選考に進めます。

また、早期離職を隠さずに伝えることも重要です。
仕事が嫌だから辞めたのではなく、起業やキャリアアップのために辞めるというポジティブな辞め方であれば、早期離職率が高いことはプラスになることもあります。
どちらにせよしっかりとした説明をすることが重要です。

名ばかり「ブラック企業」のリスクに振り回されないために。
「出会い」から学生と企業のミスマッチを解消する

どんなに注意深く採用活動をしていても、不特定多数の学生と出会い続ける限り「ブラック企業」と呼ばれるリスクは消えません。
すべての学生に好かれる採用活動は、難しいのです。

だからこそ、今、採用現場で見直すことができるのは、「不特定多数」ではない学生との出会いです。

自社に合った学生はどこにいるのか、どうやって採用するのか。
多くの学生と出会わなくても、自社にあった学生と出会い、採用できるサービスは増えてきています。

「ブラック企業」のリスクを回避するには、「出会い」からミスマッチを解消すること。
急がば回れ、ではありませんが、採用の設計の見直しからはじめることで、採用現場で生まれる名ばかり「ブラック企業」が減るのではないでしょうか。

天池知子

天池知子

2011年株式会社カケハシ スカイソリューションズ入社。 就活サイト「ミートボウル」の立ち上げ運営に携わり、学生広報を担当。 2012年「就トモCafe」の社会人バリスタとしてボランティアで運営。 現在はフリーランスとしてメディア運営・ライティングに携わる。

Return Top