採用担当の教科書

コンピテンシー面接の事例から正しい導入方法を徹底説明!

stk32318bme学生の本質や能力を見極める「コンピテンシー面接」に近年注目が集まっています。

「活躍が期待された新入社員が想像以上に仕事ができない!」

採用において、そんなケースはよくありますよね。

「新入社員だから仕方がない」
「教育をしていけば良い」

という意見はごもっともですが、新入社員が期待していた通りにパフォーマンスを発揮してくれるのがベストです。

ではどうすれば良いか。

それを実現してくれる一つの手段が「コンピテンシー面接」です。

本記事では、まず、コンピテンシー面接とは何かを説明し、次に具体例を紹介していきます。

「なかなか思った人材が採用できない」
とお困りの採用担当者の方、ぜひご一読ください。

コンピテンシー面接とは

コンピテンシー面接とは、「行動」に焦点をあて質問を掘り下げていく面接の形式です。この面接方法では、学生が入社後発揮できる「再現性のある能力」や「行動特性」を推し図ることができます。

従来の面接方法では、面接時に志望動機や自己PR、学生時に力を入れたことなどを聞き、様々な観点から学生を評価していました。

すると、

多角的に学生の一面がわかるのですが、表面的な質問が多くなり、短い面接の時間では学生の本質を見抜くことはできません。
結果的に「能力の高い学生」ではなく、「面接対策をしっかりとした学生」が評価されていました。

コンピテンシー面接の場合、学生の過去の行動について、深く深く質問を重ねることで、

  • 学生本人がどんなことをしたのか?
  • その再現性はあるのか?

を確認していきます。

例えば「学生団体の幹部をしていた」という経験に対し評価をするのではなく、

  • そもそも自分の意思で行動していたのか
  • そこでどんな行動をしていたのか
  • その行動は再現性があるのか

といった観点で評価をします。

従来の面接では壮大な経験をしているほど評価される傾向がありましたが、コンピテンシー面接ではあくまで行動と能力と、その再現性が評価軸となります。

コンピテンシー面接の方法

コンピテンシー面接を実施するには以下2点が必要です。

  • 自社で必要な能力と行動特性
  • 面接官の質問スキル

自社で必要な能力と行動特性

コンピテンシー面接で学生の能力がわかっても、それが自社の求めるものとマッチしていなければ意味がありませんよね。まずは、どんな行動特性を持っている人材を求めるかを定めましょう。

簡単な方法は、「自社で活躍している社員をもとに考えること」です。

例えばエンジニアを採用したい場合、自社内で優秀な結果を残しているエンジニアから、その行動特性を抽出します。

  • 疑問点をそのままにせず学習し、必要に応じて確認することができる。
  • 新しい言語や分野を自発的に学習する意欲がある。

上記2点が自社の優秀なエンジニアの行動特性だとしたら、面接時にその特性を持っている人材かどうかを判断すれば良いのです。

面接官の質問スキル

従来の面接と比べ難しく思われがちなコンピテンシー面接ですが、面接官に適切なスキルがあれば、その限りではありません。
コンピテンシー面接は質問項目が決まっていません。ただ、「質問をする目的」や「何を基準に評価をするのか」が明白なので、むしろ一度理解してしまえば従来の面接よりも容易だといえるのです。

そのためには、コンピテンシーという概念や、いかにしてコンピテンシー面接の方法を十分に理解することが必要です。

コンピテンシー面接の具体的な方法

コンピテンシー面接では、質問事項を広げすぎず、1つの出来事について掘り下げていきます。掘り下げていく中で学生の思考方法や行動の再現性を測るわけです。

  1. 学生のエピソードから、テーマの選定
  2. 客観的な状況/状態を把握
  3. 学生がどのように行動したのか、どんなことを考えたのか、を深掘り

と進めていくことにより、学生の行動特性や能力を測ることができます。

面接の評価軸を共有する

面接の結果が人によってぶれることがなくなるよう、評価軸を面接担当全員で共有する必要があります。
共有する評価軸は以下のようになります。

レベル1 受動行動
人から指示されるのを待って、言われたことをその通りに実行した。または、自分がやらなくてはならない状況に追い込まれたから仕方なくやった。主体性や思考の一貫性が感じられない、その場しのぎの行動です。

レベル2 通常行動
「この状況なら誰でもそうするだろう」という行動を、やるべき時に行えるレベル。必要最低限の行動を過不足なく行えますが、独自の意図は見られない、普通レベルの行動です。

レベル3 能動・主体的行動
ある状況において、複数の策のなかから自分の意思で最善策を選び、実行できるレベルです。決められたルールのなかで、よりよい成果を出すために何をすればいいのかを考えて選び、実行できます。とった行動の背景には、自分なりの意図や判断基準があります。

レベル4 創造、課題解決行動
状況に即した判断から一段上がり、独創的なアイデアを出し、状況を改善していけるレベルです。創意工夫や状況改善を自ら進んで行い、PDCAサイクルを回して、より高い成果を生み出せます。

レベル5 パラダイム転換行動
斬新な視点で既成概念を覆すアイデアを出せて、より望ましい新たな状況を作り出していけるレベルです。ゼロから価値を生み出すことを期待できます。

引用:『コンピテンシー面接マニュアル』

新卒採用であれば、レベル2・レベル3に該当する学生が多いですが、こうした評価軸を決めておくことで、レベル3以上の学生を採ろう、といったことも画一的に可能になります。

 

コンピテンシー面接の事例を紹介

ここまでコンピテンシー面接の概要について説明しました。実際にどういったものか、事例をもとに見ていきましょう。

設定

設立10年目の人材広告会社。
商材は自社の採用メディアの広告枠で、企業向けに販売。
業界5番手で苦戦を強いられる中、自社の営業力で着々とシェアを広げるベンチャー企業。
今回の採用は営業職10名。
求める人物像は
・断られても諦めずに行動し続ける人
・クライアントの持つ課題を発見し相手視点にたった提案ができる人

コンピテンシー面接例

面接官:「学生時代、学生団体の立ち上げメンバーとして活動していたとのことですが、その際に諦めずに何かに取り組んだエピソードはありますか?」

学生:「学生を1000人集めるイベントを行い、その際に協賛してくださる企業がなかなか集まらないということがありました。しかし、足繁く通い信頼を勝ち取り、最終的に協賛をいただくに至ったことがあります。」

面接官:「なるほど。その学生団体は何名いましたか?また、あなたはその中でどんな役割を担ったのですか?」
(ここで客観的な状況をヒアリングしています。)

学生:「はい。学生団体全員で150名ほどの中で、私は10名の営業チームのリーダーを勤めていました。」

面接官:「ありがとうございます。では、先ほどのエピソードの中で具体的にどういった工夫をしましたか?」
(エピソードについて、表層的な答えから深掘りしていきます)

学生:「協賛して頂けないのは私たちが学生だから、本気度が伝わってないことが原因だと仮定しました。そして、本気度を伝えるには何度も通い本気であることを伝えるしかない、とチームに提案をしました。」

面接官:「それはあなたの発案なのですね。実際に足繁く尋ねたのは誰だったんですか?」
(チームの一員の発案ではなく、自身の発案なのか確認しています。)

学生:「私です。私自身の提案だったこともあり、まずはリーダーがチーム全体に行動で示すことが大事だと思ったためです。」

面接官:「なるほど。具体的にいくらの協賛を得たのですか?」
(取り組みの難易度をはかります)

学生:「100万円です。」

面接官:「なるほど。では、それ以外の場面で….」
(十分に掘り下げたあと、また別のエピソードに変えて同様に深掘りしていきます)

状況整理をしながら詳しく深掘りをしていくことで、学生がどんな行動を起こしていったのか、またその行動に再現性があるかどうかが見えてきます。

今回でいえば、

  • 困難なことも、原因を探り諦めずに行動することができる
  • リーダーとして部下を引っ張る気概がある

といったことがわかります。

コンピテンシー面接は概念とやり方さえわかってしまえば特別に難しいものではありません。

しかし自社にマッチした人材探しには非常に効果的です。
なかなかいい学生が採用できない。そうお悩みの採用担当者は是非取り入れてみてください。

新卒採用の手引き 運営事務局

新卒採用の手引き 運営事務局

採用担当者向け採用ノウハウサイト「新卒採用の手引き」運営局です。採用担当者や人事向けに採用ノウハウや採用関連ニュースの情報を配信しています。

Return Top