採用担当の教科書

企業の採用Facebookページはどう変化してきた?過去の変化から、これからの活用方法を考える

企業の採用Facebookページはどう変化してきた?過去の変化から、これからの活用方法を考える

ソーシャルリクルーティングという言葉が日本の新卒採用でも使われ始めて幾年か立ちます。
その一端として、2011年ごろから盛り上がってきたブームが「Facebookを活用した新卒採用」

多くの企業が立ち上げた新卒採用Facebookページは、どんな効果があったのでしょうか。
そして、これからの採用でFacebookページは活用出来るのでしょうか。

Facebookのユーザー拡大や仕様変更に伴って、新卒採用Facebookページへの取り組み方も大きく変化してきているため、Facebook採用活動について、Facebook単体だけで語ることは難しいです。

今回は、FacebookというSNSのトレンドを追いかけながら、新卒採用の場面ではどうやって活用されていたのか、そしてこれからどう活用できるのか、について考えていきます。

2014年までのFacebookの変化

Facebookや世の中の変化に合わせて、新卒採用のソーシャルメディア活用を年度ごとに追いかけてみましょう。

2010年〜2011年
企業活用や映画公開でFacebookの日本国内の認知度向上

国内でもFacebookに注目が集まり、企業広報で活用されはじめました。
2011年1月には、Facebookが立ち上がる様を映画化された「ソーシャル・ネットワーク」が公開され、一般ユーザーも広がります。

この頃は 2012年度採用
『ソー活元年』とよばれ採用Facebookが立ち上がる

2011年〜2012年
日本国内の新規ユーザー/新規Facebookページが増加

10年12月まで180万人だったユーザー数が、11年1月に入ってから220万人超へ。
Facebook上でファンを増やそうと、様々な企業が目を引くコンテンツを制作する、Facebookページブームがやってきました。
参考:企業の「フェイスブック」ブームにバブルの気配 | 日経新聞

この頃は 2013年度採用
「採用Facebookページはじめました!」にこめられた企業の期待
2012年にはFacebook上で採用ページを公開している企業は約2500社にのぼり、この1年で2.5倍に急増。

就活で活用している学生はまだ少なく、情報感度の高い学生や高学歴層が中心です。他の採用手法では出会えない学生に出会える、と企業の期待が高まります。

2012年〜2013年
大きな仕様変更によって多くのFacebookページが路線変更

2012/3/31にFacebookページに大きな仕様変更がありました。
今までは、動画やゲームをFacebookページのトップに出して、ホームページのように使えた自由さがなくなりました。
コンテンツで差別化することが難しくなり、多くの企業Facebookページが今までと戦略を変えなければならなくなりました。

この頃は 2014年度採用
採用Facebookも「いいね!」コンテンツ収集ではない路線へ
採用Facebookページにも、仕様変更によって同じ課題に直面します。
コンテンツで「いいね!」を集めようと、新卒採用年度ごとに集客計画を立てる・・・
そんな運用方法を考えていた企業は、戦略変更が必要とされるようになりました。

では、2014年現在のFacebookと新卒採用は?

2014年現在、いつのまにか日本人の多くが活用するSNSになったFacebook。
日本人の10人に1名まで浸透したユーザー数ですが、増加ストップの傾向です。
しかし、スマートフォンなどからのアクセスが増え、ますます日々の生活の中で存在感のあるSNSになりました。

Facebookページに関しては、2012年の大きな仕様変更から時間も経過し、2014年現在の実態や運用方法についても明確になってきました。

  • 知名度の高い企業/広告利用企業/共感される企業が「いいね!」数を集める
  • いいね数はあっても、一般的なユーザーからのアクションは少ない
  • 役立つコンテンツや共感される画像/動画など投稿内容の質が重視される
現在 2015年度採用
通年採用やインターンシップの告知など広く活用されるように
採用Facebookページも同様に、投稿型コンテンツが重視されるようになってきました。
2015年度採用のFacebookページを見比べると、以下のような傾向が見られます。

  • 例年活用していた企業のFacebookページ新規開設/継続が多い
  • 夏/秋採用の告知や、内定者レポートなどコンテンツ多様化
  • 2016年度採用の変化に対応すべく、インターン告知と併用する企業も

ユーザーに届く情報がより選別される仕様に

ユーザーがより快適にFacebookを使うためにはどうしたらいいか、といった視点で、Facebookの仕様は日々変更されています。
Facebookページの大きな仕様変更もその一つ。
企業が一方的にFacebookページに「いいね!」を集めるのではなく、ユーザーと同じように情報発信するように変化してきました。

その変更を受けて、Facebookのページとユーザーの関連性が低いと、Facebookページの投稿がユーザーまで届きにくくなってきています。
今後さらにFacebookページをより多くの人に見てもらうには工夫が必要となってくることでしょう。

これからの採用Facebookページ
即時的な効果を求めず、一つのWeb上の窓口として

採用Facebookページが登場してきた頃とは、状況も大きく変わってきました。
あたらしく「新卒採用」のツールとしてFacebookをはじめるならば、期待出来ることは少ないでしょう。

そもそもFacebookは、企業広報のためのサービスではなく、ユーザーのコミュニケーションや情報収集のツール。
その前提を忘れずに活用していくことが、今後の採用Facebookページのポイントです。

いま現在、採用Facebookページを活用するメリットは、3つあります。

  • 低コストで情報発信をすることができる
  • 採用ナビ以外から学生にアプローチできる窓口のひとつ
  • 「新卒採用」以外の広報活用として活用できる

これらにメリットを感じる企業ならば、今後の採用Facebookページを運用していくことに向いているのでしょう。

これからのFacebookページ
長期的なブランディングツールとして活用

採用Facebookページとして立ち上げて短期的な効果を求めるには、難しくなってきたFacebooページ。
しかし、継続運用のコストをあまりかけずに、ひとつのお問い合わせ窓口として常設するのは、一つの戦略としてありではないでしょうか。

なぜなら、大手ナビだけでない採用/就職の方法が多様化しているから。
採用方法が多様化すると、1,2社に広告費を投入して企業イメージを伝える従来の方法ではなく、多角的に企業の情報を伝える長期的な採用ブランディングが必要になってきます。
その点、Facebookページは低コストで情報発信ができる場のひとつです。
単年度の採用活用にこだわらず、長期的な企業採用ブランディングをする目的で、活用してはいかがでしょうか。

変化を理解し、時代に合わせたソーシャルメディア活用を

ソー活や採用Facebookページという言葉が出はじめてから、数年であっという間に状況は変わってきました。
去年期待されていた効果と、今年期待されていた効果は、まったく違うものになってきています。

変化するSNSの本質は、企業アカウントも含めたユーザ同士のコミュニケーションの促進です。
その本質を見落とさず、短期的なコミュニケーションでなく長期のブランディングとして取り組む。
それが、これからの新卒採用Facebookページです。

天池知子

天池知子

2011年株式会社カケハシ スカイソリューションズ入社。 就活サイト「ミートボウル」の立ち上げ運営に携わり、学生広報を担当。 2012年「就トモCafe」の社会人バリスタとしてボランティアで運営。 現在はフリーランスとしてメディア運営・ライティングに携わる。

Return Top