採用担当の教科書

サマーインターンで内定直結ってあり?倫理憲章から考えるインターンシップのつくりかた

サマーインターンで内定直結ってあり?倫理憲章と学生のニーズから考えるインターンシップのつくりかた

先週更新の記事「2016年度採用はもう始まっている!採用側から考える2014年のサマーインターンシップ事情」では、5月現在でのサマーインターンシップへの各社の取り組みを紹介しました。
もしかしたら、真面目な採用担当者の方は「あれ?これって大丈夫なの?」なんて思われることもあったかもしれません。

そう、「内定直結型のインターンシップって、ありなの?」という点です。
今回は、この微妙に複雑な問題について解説していきます。

内定直結のインターンシップは微妙な立ち位置?

2016年度の採用開始時期に大きく影響を与えた、経団連の倫理憲章。
そのインターンシップに関する記述をみてみましょう。

経団連の指針の「インターンシップ」とは?

経団連からは以下の用に定義されています。

【就業体験としてのインターンシップの在り方】
就業体験の提供であることを明確化するために、実施の際には、採用選考活動と関係ない旨をホームページ等で宣言した上で、以下の取り組みを併せて行うことが求められる。

  • 採用選考活動と明確に区別するため、告知・募集のための説明会は開催せず、また、合同説明会等のイベントにも参加しない。また、告知・募集は、ホームページなどウェブ上や、大学等を通じて行う。
  • 大学等のカリキュラム上、特定の年次に行う必要がある場合を除き、募集対象を学部3年/修士1年次の学生に限定しない。

採用選考に関する企業の倫理憲章の理解を深めるための参考資料(PDF) より一部抜粋

上記で示されていた定義は、通年採用のインターンシップならば当てはめやすいかもしれません。
しかし、内定直結型のインターンシップだけでなく、合同説明会や学年指定のインターンシップは、非推奨であることがわかります。

倫理憲章は経団連が発表しているひとつの指針にすぎず、強制力はないものです。
しかし、実際には採用時期に大きな影響を与え、順守する企業も少なくありません。

倫理憲章から大きくはみ出すことは企業批判につながる可能性があります。

「インターンシップ」に対する、学生からの声

しかし、インターンシップに期待する学生の声も多く挙がっています。
実際に、夏休みに時間をつくってインターンシップに参加する学生からは、肯定的な意見が多くあります。

「企業を知るいい機会であることは間違いないので、説明会を開催すること自体に問題はないと思う。」
「インターンシップに参加することで、参加していない学生に比べると意思表示をしているつもりである。故に会社説明会の優遇案内など欲しい。 」

2013年度 日経就職ナビ 就職活動モニター特別調査レポートより一部抜粋

経団連の指針を理解しつつ、自社の採用ターゲットである学生のニーズを汲み取ったインターンシップの開催をする。
そういったバランス感覚が、今の時代の採用担当者に求められているのではないでしょうか。

自社でインターンシップを企画するときには?

現状をふまえると、2014年の今年、インターンシップを開催するならば次の点に注意して企画することが必要です。

サマーインターンを開催する場合

ナビサイトに掲載・大学就職課へ情報をおくる際の注意点

経団連の指針から大きく外れるインターンシップ(内定直結型/学年指定などの表記)は、掲載がNGの場合があります。
自社で広報活動をするのか、ナビや就職課へ広報活動するのかは、インターンシップ内容や掲載規程をチェックして告知の計画を立てましょう。

6月に告知スタートでも遅くない

例年、ナビがオープンしたあとに、学生も情報収集を始めます。
6月から各社の情報を見比べ、エントリーシート提出や説明会参加がスタートします。
締め切りと結果発表が6月末〜7月に集中するため、選考に落ちた学生や、周囲の流れにつられて情報収集する学生も多く出てくるでしょう。
6月以降〜7月末の告知でも、多くの学生に出会えることが予想できます。

来年の3月の就職情報告知までの期間を活用する

2016年度採用にあたっては、サマーインターンシップにこだわらなくても、3月の広報開始期間まで時間があります。
学生の夏休みは9月から10月中旬まで休み期間がある大学もあります。
春休みは私立大学を中心に、2月からスタートする大学も少なくありません。

サマーインターンシップのピークである8月/9月以外を狙って、学生と接触するイベントを開催する方法もいいのではないでしょうか。

来年度以降のインターンシップ開催のヒント

さいごに、ひとつヒントになる事例を見つけたのでご紹介します。

インターンシップの広報開始時期は決まっていない

サマーインターンシップは、例年6月1日にオープンされるインターンシップナビにて募集されるイメージが強いのではないでしょうか。
6月以前に告知を始めている企業を見つけると、「早すぎるんじゃないか!」という気がしてしまいますね。

実は、インターンシップに関しての広報時期に関して、経団連の倫理憲章、文科省・経産省からの提言などでは何も触れられていません。
学生の長期休暇に合わせて実施することを推奨されることはあっても、通年採用のインターンシップもよしとされているからでしょう。

早期にサマーインターンシップ告知という広報戦略はあり!

実際に、文部科学省が、2014年夏期インターンシップの告知を4月末にスタートしていました。
各大学の就職課に告知が出されたタイミングで、一部学生のTwitterアカウントのあいだで話題に。
早期にサマーインターンシップの告知を開始するのは、広報戦略のひとつとして来年度以降も使えそうです。

2014年サマーインターンシップの波に乗り遅れた!
……なんて感じている採用担当者の方がいらっしゃったら、来年の計画を今から練る、というのはいかがでしょうか。

インターンシップの動きは年々広がり、取り入れる企業、参加する学生が増えています。
自社で開催するしないにかかわらず、その後の採用活動に影響が出てくることが予想されます。
採用担当の手引きでは、引き続き各社・学生の動きに注目して、採用・人事担当のみなさまにお届けしていきますので、どうぞよろしくおねがいします!

天池知子

天池知子

2011年株式会社カケハシ スカイソリューションズ入社。 就活サイト「ミートボウル」の立ち上げ運営に携わり、学生広報を担当。 2012年「就トモCafe」の社会人バリスタとしてボランティアで運営。 現在はフリーランスとしてメディア運営・ライティングに携わる。

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