採用担当の教科書

ベンチャー採用担当者が気をつけたい「内定直結型インターン」の罠

ベンチャー採用担当者が気をつけたい「内定直結型インターン」の罠
16卒採用に向けて、各社サマーインターンシップの募集が始まっています。
その中でも、「内定直結型」と明示しているインターンシップは、応募が集まるインターンシップのひとつです。

技術力や若いアイディア力を求めるベンチャー企業の場合、早くから優秀な学生と接触し採用に導くことができる内定直結型インターンシップは魅力的かと思います。
また、「インターンシップと採用試験が一緒になってお得かも」と考え企画したくなるかもしれません。

ですが、内定直結型インターンを企画する上で注意しておくべきことがあります。
今回は、ベンチャー採用担当者に気をつけてほしい内定直結型インターンの注意点について紹介します。

内定直結型インターンシップとは?

まず、内定直結型インターンシップについて簡単に紹介します。
インターンシップ期間中に優秀な成績を収めたら内々定とする、といった、採用試験も兼ねたインターンシップのことを、内定直結型インターンと呼びます。

内定を出す以外に、採用時の面接試験一部クリアや、インターンシップで得た入社資格は二年間有効など、会社によって用意するプログラムは違います。

それでは本題となりますが、メリットや魅力が多く感じる内定直結型インターンですが、その注意点を3点お伝えします。

倫理協定的にはNGゾーン

以前「サマーインターンで内定直結ってあり?倫理憲章から考えるインターンシップのつくりかた」という記事でも取り上げましたが、経団連の倫理憲章では、インターンシップと採用が直結するのはNGとされています。
あくまでもインターンシップは就業体験の場で、採用選考とは別であることが望ましい、という考えなのです。

経団連に加盟していないベンチャー企業には、直接大きな影響はないように感じるかもしれません。
しかし、大手就職ナビサイトや大学就職課は違います。
倫理憲章に準じたナビへの掲載基準や、学生への告知姿勢から、「内定直結型インターンシップ」の広報が認められないこともあるでしょう。
潔く広報先から外すか、これらに告知を出す時の企画や表記を変更するなど、対策が必要です。

POINT

ナビ掲載や大学告知の際には注意しましょう!

内定を早く出しても、入社は一年以上後

インターンシップで内定を出したからもう安心!という訳にはいきません。
インターンシップに参加しているのは大学3年生が中心です。
卒業して入社するのは1年以上先の話になります。

いくら内定が決まっていても、その間に一般的な就職活動をすることもあるかもしれません。
大学での研究活動や卒業論文を経て、思考が変わることもあるでしょう。

他社に就職することを強制的に引き止めることは難しいですが、良い関係を継続してつくることで、内定者の変化に気づいてフォローすることが重要です。
内定者限定のアルバイトや有給インターンシップなど恒常的なものだけでなく、内定者研修、懇親会など短期間でも参加でき、学生生活の中でも無理なく続けられる接点作りを行うのが効果的です。
フォロー体制があってこその内定直結型インターンシップです。

POINT

残りの学生生活を見越した、長期のフォロー計画を同時に行いましょう。

優秀な学生は他の企業からも誘いがある

早期インターンシップに参加して内定を得ている学生は他社からもお誘いがあることが多いです。

なぜ、インターンシップを通してその学生と一緒に働きたいと思い内定を出したのか伝えていますか?
これから会社はどんな事業を展開して、入社後にどう活躍してもらいたいか、事業とキャリアの未来像は伝えていますか?

会社も学生も、ただ「早期インターンシップで内定が決まる」ことだけで惹かれあっているならば、その関係は長続きしないでしょう。
本質的な魅力をしっかり伝えることで、しっかりと就職まで繋げましょう。

POINT

早期内定という要素以外に、一緒に働く魅力を伝えることが大事です。

お互いのことをよく知り理解するインターンシップから内定へ

早期内定は「青田刈り」という言葉で以前から存在していました。
バブル時代には、内定者を海外旅行に連れて行き、他社の内定承諾期間を連絡不能にして無理矢理断らせいた企業もあったようですが、もうそんな時代ではありません。

内定直結型インターンシップに対して批判もあるかもしれません。
しかし、長期間・後ろ倒し傾向にある就職活動の中で、インターンシップを通してリアルな会社を知り早く就職先が決まることは、学業に集中したい学生にとってメリットでもあります。

企業にとっても、学生にとっても、ひとつの採用活動として内定直結型インターンを取り入れるのもいいのではないでしょうか。
メリット・デメリットを理解して、よりよい採用活動に繋げてみてくださいね。

天池知子

天池知子

2011年株式会社カケハシ スカイソリューションズ入社。 就活サイト「ミートボウル」の立ち上げ運営に携わり、学生広報を担当。 2012年「就トモCafe」の社会人バリスタとしてボランティアで運営。 現在はフリーランスとしてメディア運営・ライティングに携わる。

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