採用担当の教科書

【トラブル防止!】労働関係法令を守ったインターンシップ運営ガイド

S20170330205314_TP_V【この記事は新卒採用担当者向けの記事です】

インターンシップを導入している企業はとても多いです。

この記事をお読みのあなたの会社でもインターンシップは導入されているかもしれません。

しかし、あなたの会社は本当に労働関係法令を把握した上でインターン生を雇っていますか?

無給のインターンシップの何が問題か、を答えられますでしょうか?

 

インターンシップを導入するのに把握が必須な労働関係法令。

しかし、意外にも把握できている人事は少ないのではないもの。

思わぬトラブルに発展することもあります。

そこで、この記事では労働型インターンシップと労働関係法令の関連性から、何が問題なのか、トラブルを防ぐための具体的な方法までご紹介します。

法律に関するトラブルは何かあってから対応する、では手遅れです。
インターンと労働関係法令についてしっかり理解し、トラブルを未然に防ぎましょう。

労働関係法令とは?そもそも何がリスクなのか

インターン生を雇っているにも関わらず、労働関係法令を認識していない場合、何がリスクとなるのでしょうか?

前提として、労働者には労働関係法令が適用されます。
労働関係法令とは、労働基準法や最低賃金法、労働者災害保証保険法などを含めた、労働に関する法令をまとめてさします。

インターン生を労働させた場合、この労働関係法令が適用されることになるのです。
例えば、賃金の発生しない無償インターンで労働に当たる行為をした場合、企業側は最低賃金法に違反する形になります。

このように、把握しておくべき法令を把握していないと知らず知らずのうちに違法を犯してしまうことになります。

労働者の基準とは?インターンシップは労働者に含まれるの?

労働関係法令は”労働者”に適用されると紹介しました。

では、そもそも労働者の基準は何でしょうか。また、インターンシップは労働者に含まれるのでしょうか。
結論、インターンの内容によって労働者としてみなされるか否かが変わります。

行政解釈として、一般的に以下の3項目が労働者としてみなされるかの判断基準になっています。

1.研修生に支払われる金銭が、一般の労働者の賃金並みの金額であること
2.実際の研修内容が、受入企業の本来業務の遂行を含むものであること
3.研修が使用者の指揮命令の下に行われていること

引用:日本の人事部 事故・機密漏洩等への対応は? 

それぞれ、詳しくみていきましょう。

1.支払われる賃金が一般労働者並である

インターン生に支払われる賃金が一般労働者並である場合、インターンは労働者としてみなされる可能性があります。

あくまで一般労働者並の賃金が目安になるので、労働内容がアルバイト以下のレベルで支払う実体がない場合は賃金の支払いの必要はありません。

2.研修内容が企業の本来業務の遂行を含むもの

企業の営業活動など本来の業務に関わることをおこなう場合、労働者としてみなされます。

インターン生として職業体験に参加する、簡単な研修業務をおこなう場合は問題ありませんが、インターン生がエクセルで表等を作りそれを業務内で利用する、といったケースの場合でも労働とみなされます。

3.研修が使用者の指揮命令の下におこなわれている

指揮命令の下とは、管理者の指揮/命令のもと行動する必要があるかどうかを指します。

例えば、

  • 会社より命じられた朝礼
  • 命じられてはいないが実質的に人事評価に影響する会議

などは、指揮命令の下に含まれます。

逆に、

  • 自発的に早く出社をすること
  • 自由参加の会議

については指揮命令の下には含まれません。

労働者であるかどうか、は上記の3項目を中心に総合的に判断されます。

そのため、一般労働者の水準に満たない賃金を支払っている場合でも、企業の本来業務を遂行している、使用者の指揮命令下にある場合は、労働者としてみなされます。

リスクを回避するには?

労働者としてではなく、インターン生として企業でインターンシップをおこなうことは、上記の条件から事実上難しいのが現実です。

インターンシップを実施する際に「労働」なのか、「職業体験/研修」なのかを明確にし、インターン生に何をさせてはいけないのか、を社内で共有しておくと未然にトラブルが防げるでしょう。

インターン生として受け入れる場合

「職業体験/研修」つまり、学生をインターン生として受け入れる場合は労災保険の適用はありません。しかし、職業体験の範囲内におさまる範囲でも業務中の怪我や事故は起こり得ますので、対策をする必要があるでしょう。

学校の課外活動としてインターンシップをおこなっている場合は、学生教育研究災害保険が適用されます。学生・大学に依頼して加入することができます。

そうでない場合には、傷害保険や賠償責任保険へ加入してもらうことで、リスクを最小限に防ぐことができます。

労働者として受け入れる場合

学生を「労働者」として受け入れる場合は、労災保険の適用が可能です。

労働者として扱うのであれば、しっかりと賃金を支払い労災保険を適用させることでリスクを抑えましょう。

例えば、学生の怪我ではなく、企業への損害が発生する可能性も考え得ます。個人の損害に比べ企業の損害は大きいため、基本的には個人の責任を超えてしまうことも多いです。こういった事態を避けるためにも、損害についても保険に加入しカバーすることが求められます。

まとめ

いずれのケースの場合でも、有事の際には企業の責任が求められます。

インターンとして採用する場合は限定的な活動(研修や体験など)、かつ任意保険の適用。労働者として採用する場合は正当な賃金と労災の適用が必要です。

インターンシップで企業の信用を失う、といった本末転倒な事態に陥らないように、しっかりとリスク対策をしましょう。

新卒採用の手引き 運営事務局

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