採用担当の教科書

内定出しの注意点!採用活動初期に陥りがちな罠(ワナ)とは

nayami1215-1

就職という人生の転機に携わる採用担当者。
本企画は、「人には聞けない」「誰からも教えてもらえない」・・・
採用担当者が日々抱えているお悩みをスッキリ解決するための連載企画です。

第二弾は『はじめての新卒採用編』。
はじめて新卒採用を担当する方が向き合うことになるであろうお悩みを全8回にわたり、解決していきます。

今回は、採用活動の初期に陥りがちな罠(ワナ)について、ご説明します。

こんなとき、内定出しをしますか?

採用基準や採用フロー、スケジュールなどの事前準備が整ったら、いよいよ採用活動開始です。
はじめての新卒採用で、はじめて経験することになる『内定出し』。
もし、以下のような状況になったら、あなた(あなたの会社)はどうするでしょうか?

【状況】
・はじめての新卒採用。
・採用人数目標は5名。
・新卒就職サイトを利用して母集団形成をし、3月1日から採用活動をスタート。
・順調に選考を重ね、3月末には最終面接を数十回実施した。
・最終面接を実施した中に、採用基準を満たす学生Aさんがいた。
・しかし、まだ説明会に参加していない応募者や選考中の学生が数百名残っているうえ、採用活動がピークを迎える時期はこれから。

さて、あなた(あなたの会社)は、前述した状況の中で、学生Aさんに内定出しを行いますか?

もう少し優秀な学生に出会えるかも・・・という罠

前述した状況下では、『内定出しを延期する』ということを選択する企業が多く見受けられます。
それは、前例がない分、「限られた採用人数のうち、本当にこの学生に内定出しをして良いのだろうか?」という心理がはたらくためです。

また、新卒採用活動を実際に行ってみたことで、就職活動生のレベル感を想像ではなく、実感できるようになるため、「もう少し選考を重ねれば、より優秀な学生に出会えるのではないか?」という欲も出てきます。

では、内定出しを延期すると、どのような結果になるのでしょうか?

採用基準を満たしている学生Aさんへの内定出しを1、2週間保留にし、他の応募者の選考をすすめることに・・・。
しかし、なかなかAさんを超える学生に出会えないということがわかり、Aさんへ内定出しをしようと思った頃には、学生Aさんの就職活動は進んでいて、あなたの会社に対する志望度は低下、最悪の場合、他社から内定をもらい、就職活動を終えることになっていた…ということがよくあります。

つまり、採用活動の初期に、学生への対応を延期することは、往々にして良い結果につながらない可能性が高いのです。

それは、新卒採用は、ある一定の期間に活動が集中するという特徴があるためです。
基本的に、採用活動のピーク時より前の時期であれば、『学生が受けている企業数は少ない=内定をもらっている可能性が低い』、採用活動のピーク時に近づけば近づくほど、『学生が受けている企業数は多い=内定をもらっている可能性が高い』ということになります。

また、学生の行動からみると、本命の企業を受ける前に、面接対策として、どこかの会社の選考を受けておく、ということがよくあります。
これは嬉しい理由ではないかもしれませんが、特に学生に知られていないような企業、採用ブランド力がない企業にとっては、非常にチャンスです。

これは採用活動のピーク時より前だからこそ、起こり得ること。
自社の採用ブランドでは、なかなか接点を持てないような優秀な学生と接触できる可能性が高いため、この機会を活かし、優秀な学生の志望企業群に食い込めるよう、自社の魅力をアピールすることが大切になります。

内定出しは、基準からズレないように意識すること

採用活動開始すると、どんな企業であれ、欲が出てきます。
そんなときは、内定出しの基準、すなわち採用基準を再度見直すようにしてみてください。
採用基準を満たす学生と出会えたのであれば、前例がなくても内定を出す、ということを肝に銘じておけば、満足のいく採用活動ができるようになると思います。

採用したいと思える学生に出会い、内定出しができると、「ほっ」とする方が多いと思います。
しかし、大切なのは、内定出しの後です。
多くの学生は、内定をもらうと、喜びとともに、不安な気持ちを抱えるものです。
次回は、内定出し後、どうすればよいかについて、お話します。

佐藤里佳

佐藤里佳

横浜国立大学卒業。2008年人材総合サービス会社へ入社。人材採用・育成、組織開発の支援に携わる。 関わる人・企業の「想い」を大切に課題解決に徹してきた。現在は、ジャンプ株式会社にて、 旗を掲げてすすむ経営「フラッグマネジメント」を軸に、企業成長の支援をしている。

Return Top