採用担当の教科書

採用=在庫管理と同じ?!採用の前に絶対に知るべき視点

経営者視点で考える
皆様こんにちは!
人材教育コンサルタントの上田です。
今まで概要編では、経営者視点でみた「人材採用」を簡潔にお伝えしてきました。
今回よりいよいよ「採用」に特化して、より深掘りした記事をお届けしてまいります!

採用は必要か?採用する前に考えること

採用活動は「利益を増やすため」に行う、経営活動の一種であると既にお伝えしました。
(参考:【連載】採用にて最良の選択をするために必要な経営者視点
ですから、私たちは“採用をどうするか?”の前に、“そもそも採用は必要か?”を考えるべきであることに気づくでしょう。

この話をするときに私がよくお伝えしているのは、「採用は在庫管理と同じ視点が必要である」というたとえ話です。

採用においての良好なキャッシュ・フローを実現する

在庫管理で最も重要なことは「ムリ・ムラ・ムダをなくす」視点。
商品が不足することは、お客様の期待に応えられない、ということになりますし、売上機会の損失にもつながってしまいます。
かといって、過剰在庫は保管費用がかかる上、キャッシュフローを悪化させてしまいます。
(補足)キャッシュフロー:現金の循環のこと。詳細はコチラ

この点において、日本企業は非常に高度な仕組みを持っています。(トヨタで開発されたジャストインタイム・カンバン方式や、コンビニで発達したPOSシステムなどが有名です)

しかし、人材にも同じことが言える、という風に考えている方は少ないようです。
むしろ近年は過度に「正社員・非正社員のすみ分け」や「人件費削減」など、枝葉の部分ばかりが注目されてしまっていると、個人的には感じています。

経営知識をもって人材という資源を動かす

人材はお金を払って買う、経営資源の一つです。
資源は寝かせておいても何の価値も生みませんから、当然動かす(=働かせる)必要があります。
これらはいずれも、先ほど申し上げた「在庫管理の視点」が活かせます。

もし、アルバイトや外注比率を高めすぎるとどうなるでしょうか。
育成が不十分になりお客様満足度が低下する可能性が高まりますよね。
その結果待ち受けているのは、売り上げの損失(チャンスロス)やクレーム処理費用の増大です。

逆に人材が多すぎると、どうでしょうか。
当然、固定費が大きくなるうえ、やはりキャッシュフローが悪化します。
(補足)固定費:景気動向により変えられない費用のこと。詳細はコチラ
まさに同じ仕組みですよね。

ですから、経営者・人事担当者の皆様は人材採用の前に「自社の適正人数は何名か?」を考える必要があるわけです。そのために、人事にも経営知識が必要不可欠と私は考えています。

次回は「採用比率」をテーマにお伝えしてまいります。

日本企業のかつての失敗から学ぶ

かつて多くの日本企業が手痛い失敗をしたことがあります。
それは、バブル経済崩壊後に「採用ゼロ」を実施したこと。
短期的に業績を改善させるための苦肉の策でしたが、結果的に現在の中間管理職が減少し、多くの中高年フリーターを生み出してしまいました。また、企業でも育成が難しくなり、大量の離職者を出してしまうケースもありました。
安易に“現時点での”業績から考えてはいけない、教訓として覚えておきましょう。

上田一輝

上田一輝

大学にてバイオテクノロジーを学び、首席卒業。しかし”人の力を生かし、幸せを創る”経営学に興味を持ち、転向。イオングループに入社し、人材管理・店舗マネジメントに携わる。その後独立し、講師として活動を開始。業界最年少ながら研修会社や予備校など、年150回、累計1000回の経験を持つ。また、ボードゲームを用いた研修事業「ナレッジゲームズ」も展開している。詳細はhttp://uedakazuki.com/

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