第三回:就活ナビサイトを使わない就活生は意外と多い?就活生のメディア活用のパターンとは?
<シリーズ:新卒採用って、ホントのところ。>
リクナビ、マイナビ以外にも広がる多くの就活サービス、採用担当者のあなたは、いくつご存知ですか?
いまどきの就活生の一日の行動を通して、どんなサービスがあるかを追っていってみましょう。
とある就活生の場合〜関東圏:私立大学4年生・文系〜
朝:SNSで就活状況をチェック
朝起きたらいつもの通りTwitterとFacebookをチェックする。
朝食を食べながら、着替えて移動をしながら、スマートフォン片手に気分転換と情報収集だ。
アカウント1 Twitter
Twitterアカウントは2つ使っていて、一つは鍵付き。サークルやゼミや親しい大学の友人しか知らないアカウントが1つ。
今日は学内企業説明会があるらしく、連れ立って行く友人たちのやりとりをながめながら、自身もつぶやく。「おきたー今日は選考。ねむい」
お互い就活してることをほのかに匂わせながら、でも通常のトーンのまま。いわば息抜きアカウントだ。
アカウント2 Twitter
もうひとつのTwitterアカウントは就活用。
就活で出会った人や企業のアカウントと、就活情報アカウントがいくつかあるのでフォローしている。エントリーシートの締め切りから140文字の就活マナー講座まで、幅広くカバーしているので、気休めと思いつつも眺めてしまう。
『今夜は渋谷で19時から就活座談会!今の時期ならではの悩みを、人事担当者と話そう』というつぶやきが流れてきた。とりあえず保留、っと、お気に入りボタンをおした。
アカウント3 Facebook
Facebookはもちろん実名で大学の友人や就活仲間、そして企業の人事担当や採用支援会社の人ともつながっている。
うかつなことは言えない。みんな空気を読み合って使っている。
就活関係のイベント情報や求人情報を拾うのみに、最近はしているけれど……
ああ、でも、ほら、内定報告を一つみつけてしまった…
ため息をついてスマホの画面を落とす。選考は進んでいるけれど、まだ内定はない。
まず一社目の説明会だから気分を入れ替えなくちゃ。
午前:説明会1社
今日は、あまり知らない業界の企業説明会に参加。
この企業はナビサイトではなく、就活イベントで出会った企業だ。
秋に出会った企業の説明会
なんだか楽しそうだと思って秋に参加した就活イベントは、ゲーム型で就活力を磨くタイプだった。巨大なボードゲームイベントに参加した後、座談会で出会ったこの企業の担当者。
志望していた業界ではなかったものの、座談会で熱心に就活アドバイスをしてもらったのが嬉しくて、企業のことをよく覚えていた。
第一志望軍の企業の説明会がひと通りおちついたので、思い出して企業説明会に参加することにしたのだった。
楽しそうな就活イベントを運営していた会社は、就活対策講座やカウンセリングも行なっていると、時々くるメルマガを読んで知っている。このまま就職が決まらなかったら相談しようか……
そんなことを悶々と考えていたら、説明会が始まった。姿勢を正して正面を向く。
午後:就活生スペースで模擬面接のち、選考1社
午前の説明会は、業界研究不足の自分でもわかりやすい内容で、興味を持った。
選考に進んでみたいと思ったので、エントリーしてみよう。
就活生仲間と情報交換
ランチの片手間に同じイベントに参加した就活生のあつまるFacebookグループに投稿してみる。
「○○社の説明会行ったけど、だれか選考進んでる?エントリーするつもり」
同じイベント参加者は、就活が本格化する前に出会ったので、ギラギラせず仲良くなれた貴重な就活仲間だ。
業界や志望が違うながらも、面白そうな情報を情報をお互い交換できて、とても助かっている。
ランチを食べ終えた。選考は夕方なのですこし時間がある。
こういうときは、就活仲間に教えてもらったスペースに足を運ぶ。
面接前、就活生スペースに立ち寄る
都内には就活生が無料や格安で使えるスペースがいくつかあって、その場所ごとに特徴がある。今日は新宿の就活生向けスペースへ。
就活仲間がだれかいたり、スペースのスタッフが相談相手になってくれることもあるので、よくいく場所になった。
「こんにちは、今日は説明会?」
「こんにちは、午前説明会で、夕方から面接で…」
都心からちょっと離れた大学なので、都内で親身に就活状況を聞いてくれる場所は、就職指導室が都内にあるみたいで、安心できて嬉しい。
企業の求人案内やパンフレットも設置されていたり、企業説明会の会場になったりもしている。
「ちょうど模擬面接のイベントやるから、受けに行く?」
ラッキーなことに、就活講座のイベントのタイミングとかぶったらしい。ぜひぜひ、と二つ返事で講座を申し込んだ。
選考1社との出会いは自己PRイベントから
模擬面接をして少し自信をつけた後、選考を受けに行った。
イベント運営会社の主催する事前セミナーで、どうやって簡潔に話すか、という練習はしたけれど、対企業の面接となるとまだ慣れない。
会社に到着したら、複数の就活生が待っていた。会釈をしながら一緒に待ち、面接会場に入っていく。
夜:就活座談会に参加する
面接が終わりほっと一息、電源を切っていたスマホをたちあげた。
集団面接は、周りの空気に押されてあまり多くを話すことができなかった。
口コミでイベント参加する
少し落ち込みながらスマホをいじると、Facebookグループの書き込みを見た友人からコメントが帰ってきていた。
「受けたよー!今日渋谷でイベントあってそっち行くから、時間あったらそっちで話そうよ」
今朝Twitterで見かけたイベントに、友人も参加するらしい。
一日通して就活をして疲れてはいたが、今日の面接の感触がいまいちだったので、イベントに参加して気持ちを挽回させることにした。
ラフなイベントで息抜きと情報交換
会場に到着すると、「こっちこっち!」友人が手を振って声をかけてきた。
私服参加とスーツ参加と半々で、気軽に参加できるイベントらしい。
お菓子とジュースという軽食が用意されて、輪になって就活生同士で自己紹介をする。キャリアカウンセラーや、企業の採用担当者が各輪に入っていった。
小一時間ほど、今の就活状況や悩みを相談しあったあと、就活イベントや各企業の説明会案内チラシをもらう。チラシの確認もほどほどに、友人と二人で連れ立って居酒屋に入った。
「実はさ、あの会社の選考3次まで進んでいて…」
「へー、まじか!」
「でも今、エージェントに紹介されてる企業もあるから」
友人は新卒学生向けのエージェントにも登録しているらしい。
1対1の面談から細かくキャリア相談に乗ってもらうことができるのは、話を聞いていて魅力に感じた。
今の就活状況に自信がなくなってきたので、まずはカウンセリングから受けに行ってみようか悩み始めた。
ナビ以外に広がる就活手段とメディアのヒント
就活生の長い一日を追ってみましたが、いかがでしょうか。
以上は、私自身の経験と、ここ2,3年自主的に動く就活生と接した情報をひとつ仮定したパターンです。
もちろんこちらにとりあげたのは現実の一端ですが、今やナビサイトを使わずとも、企業と学生が出会う手段はたくさんに広がっていること、ご理解いただけたでしょうか。
この記事をご覧になったみなさまにとって、ご存知のもの、新しく見知ったものと、様々にあるかと思います。
これからのメディアやサービス活用へのヒントがつまった、「とある就活生の一日」の詳しい解説は、次回・後編に続きます。どうぞお待ちください!
新卒採用についてのご相談はこちら!
新卒採用において抱えている悩みや課題はありませんか?
弊社では、豊富な事例をもとに御社に最も適した方向性を一緒に考えることができます。
ご相談は無料ですので、まずは一度以下の問い合わせページよりご相談ください。