よく使われるけれど、いまいちわかりづらいキーワードありますよね。
本記事ではそんな悩みを解決するため、サクッと読める量でわかりやすく解説してまいります。
今回のキーワードは「損益計算書」です。
損益計算書とは
損益計算書とは、財務諸表のひとつで、企業の1年間の成果を表した書類になります。
英語では「profit and loss statement」と呼ばれ、P/L(ぴーえる)と略されることが多い言葉です。
「企業の株主や債権者(お金を貸している人)に、1年間の経営成績を伝える」ためにつくられます。
また、経営者が意思決定するときの内部資料としても使われています。
損益計算書の読み方
一見すると難しく見える損益計算書ですが、決してそんなことはありません。
注目するべき点は“利益”の種類。
ここを見るだけで、簡単に会社の状況がわかるようにできているのです!
1、売上総利益
売上高―売上原価
粗利益とも呼ばれる。
商品の売値―商品を作るのにかかった費用、と考えるとわかりやすい。
(ですから、ソーシャルゲーム・コンサル業などはほぼ売上高と売上総利益が同じになることもあります)
2、営業利益
売上総利益―販売費および一般管理費(販管費)
売上のために使った費用(広告宣伝費、通信費など)を、売上総利益から引いたもの。
本業でどれだけの利益を出したのかを測る、重要な指標である。
3、経常利益
営業利益+営業外収益―営業外費用
本業以外での収入・支出を考え“経常的に”生まれる利益。
営業外収益・費用は、銀行からの利息受け取り・支払いが代表的です。
4、税引前当期純利益
経常利益+特別利益―特別損失
一時的要因で(1回だけ発生する)生じた損益を含めた利益。
天災や土地の売却などが対象となります。
5、当期純利益
税引前当期純利益―税金
最終的に手元に残る利益額。
(例)弁当屋さんで500円のお弁当が売れた場合
A | 売上高 | 500 |
B | 売上原価 | 150 |
C | 売上総利益 | 350(A-B) |
D | 販売費および一般管理費 | 200 |
E | 営業利益 | 150(C-D) |
F | 営業外収益 | 30 |
G | 経常利益 | 180(E+F) |
H | 特別損失 | 80 |
I | 税引前投機純利益 | 100(G-H) |
J | 税金 | 30 |
K | 当期純利益 | 70(I-J) |
人事が知らないといけないワケ
人事は“人件費の最適化”という役割も担いますから、自社の状態を適切に把握する必要があります。
その際の基礎資料となるのが、損益計算書というわけです。
単に「今期は利益○○万だ!」と考えるのではなく、どの利益が、どのように変化したのかを考えることができるようにしましょう。
(仮に利益が出ていたとしても、特別収益であれば安全とは言えません)
また、経営者は経営成績を見ながら、予算を決めていきます。
仮に人件費・採用費にかける費用が変わった場合、まずは自社の損益計算書をみることで、経営者の考えがわかるようになります。
なお、財務諸表はキャッシュフロー計算書・貸借対照表・損益計算書の3つがあり、それぞれ役割が異なります。
今後、この2つについても執筆していきますので、お楽しみに!
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