採用担当の教科書

新卒採用は3倍採用した方がいい?離職率から考える採用人数の定め方

新卒採用は3倍採用した方がいい?

みなさんの会社では、新卒3年以内の離職率はどの程度ですか?
新卒3年以内の離職率の平均は約1/3ほどです。

企業によっては数年以内に辞める前提で採用するケースもあると思いますが、基本的には長期間働いてもらう前提で雇うことのほうが多いのではないでしょうか。

ですが、昔と違って、人材の流動性は高く、3年で辞めることは決して珍しいことではありません。
そこで今回は、離職率から考える採用人数の定め方についてお伝えします。

3年で会社を辞める若者は珍しくない

厚生労働省による若者雇用関連データ(平成22年度卒業者)によると、大学卒業3年後の離職率は31.0%

さらに、事業所規模別に見ると、以下のような数値となりました。

5人未満   61.1%
5〜29人   50.3%
30〜99人  38.3%
100〜499人 31.8%
500〜999人 28.2%
1000人以上 21.7%

事業規模が少なければ少ないほど3年後の離職率が上がる傾向にあります。
小規模の会社や中小ベンチャーだと、転職することは多いようですね。

また、産業別に離職率が高い業種は以下の通りです。

宿泊業・飲食サービス業 51.0%
教育、学習支援業 48.9
生活関連サービス業、娯楽業 45.4%
不動産業  39.6%
(その他をのぞく)

会社との相性が原因が多数

リクナビNEXTによる退職理由の調査では、以下のような結果が出ました。

1、上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった 23%
2、労働時間・環境が不満だった 14%
3、同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった 13%
4、給与が低かった 12%
5、仕事内容が面白くなかった 9%
6、社長がワンマンだった 7%
7、社風が合わなかった 6%
8、会社の経営方針・経営状況が変化した 6%
9、キャリアアップしたかった 6%
10、昇進・評価が不満だった 4%

キャリアアップのためというような比較的前向きな理由は少なく、上司や経営者への不満などを含めた人間関係、労働環境などを理由にしている人が多いですね。

新卒採用のメリットとして、入社してくる時期が同じであり、会社の進む方向性により人材を計画的に育成できることが挙げられますが、3年以内に1/3がやめてしまう場合、その計画は思い通りにいきません。

辞める前提で多めに採用する

辞めないよう自社に合った人材を見極めるのが採用活動であり、定着を図るための社員研修やコミュニケーションですが、お互いに働いてみないと分からないこともたくさんあります。
また、働く中で気持ちが変わることも多くあるでしょう。

新卒全員が辞めない会社はあり得ません。

ですので、辞めることを想定して多めに採用することが大事です。
統計通り、新卒の30%が辞めるとしたら、3倍雇うことで3年後の人数は希望通りになります。

大事なことは「3年後にどんな人材が何人必要なのか」長期的な視点で採用活動を考えることです。

新卒採用が初めての企業では、離職率の計算ができずに、全員が辞めない前提で採用活動を進めがちです。
長期的な視点を持って、採用人数を定めるようにしていってください。

金子愛

金子愛

法政大学卒業。 2008年株式会社クイック入社。 求人広告営業を経験後、営業企画、研修、新卒採用担当を経験。 企業で働く人や学生と接している中で、“多くの選択肢を知った上で、自分の生き方や職業を選択すること”の重要性を感じ、現在は、千葉県富津市金谷で多世代交流ができるようなコミュニティづくりをしている。

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