採用担当の教科書

人事担当者として覚悟が必要?人事制度で最も重要な視点とは

経営者視点で考える
皆様こんにちは。
ナレッジゲームズの上田です。
本連載を読み進めていただいている方は、徐々に「経営と人材」という視点から、多くのことを学んでいただいているのではないでしょうか。
今回は採用・教育に引き続き“人事制度で最も重要な視点”について、考えていきましょう。

人事制度で最も重要なのは「人事評価」

まず、人事制度は何か、という定義をしておきましょう。
私が述べる人事制度とは「人事評価・人材配置・昇進管理・給与管理」を総称したものです。
これらは個別に考えるのではなく、セットとして考えることが非常に重要です。
(誰だって、昇進したのに給与が下がった、というのは嫌ですよね)

では、この中で最も重要なのは何か。
ここは意見が分かれるところですが、私は人事評価だと考えています。
人は、努力したら報われたいと感じる生き物です。
そして報われたことを覚えて、また報われたいと思うから働くのです。
ですから、この評価がしっかりしていないと“働き甲斐”が著しく低下することになります。

人事担当者は様々な評価手法を知る必要がある

では、皆様に質問です。
自社以外の評価制度をいくつ、見たことがあるでしょうか?



多くの方は、せいぜい数社の評価制度しか知らないと思います。
それは日本では仕方のないことかもしれませんが、人事担当者は色々な“評価の方法”を知る必要があります。
例として書き上げてみると…

  • 年功制度にするのか、成果主義にするのか
  • 一定年度の著しい成果に対して、賞与で報いるのか、昇進で報いるのか
  • プロフェッショナルとマネージャー、どちらを高く評価するのか

などなど、個別に書き出せばきりはありませんが、評価軸の設定が、自社の人材定着率や社風に大きな影響を及ぼすことがご理解頂けるでしょう。

評価制度の変更は人事担当者が最後まで責任をもつ

一点、ご注意いただきたいことがあります。
それは、人事評価はころころと変えてはならない、ということです。
どうしても人事部に配属されると、張り切って何か成果を残したくなりがちですが、「人事制度」だけは慎重に取り扱ってください。

なぜなら、社員は人事評価を拠り所に、人生設計を考えていきます。
その制度を変えるということは、社員、そして社員の家族の人生設計を“勝手に”変更するという覚悟が必要です。
もちろん、変更後に全員の給与が高くなり、職務も変わらなければ誰も文句は言いません。
ですが実際には、課題があるからこそ人事評価を変えたいと思うわけです。

当然、痛みも発生します。それは仕方のないことです。
その痛みを受け止め、最後まで責任をもって評価制度を変更することが、人事担当者には求められます。
仮に評価変更を行い、1000円給与が下がる人がいるとします。
人事から見れば、たかだか1000円でしょう。
ですが、その人にとって、1000円のマイナスがどれだけ大きな衝撃を与えるか。
そこまで考えられる人こそが、真の“人事担当者”です。

人事制度は“人事評価”を軸に組み立てる必要がある

お伝えしたように人事評価は人事制度の中でも最も重要なポイントと言えるのではないでしょうか。
人事評価は社員に大きな影響を与えます。
しかし、同時に人事制度をより良くするための要素でもあるのです。
人事評価について深く知り、検討し、場合によっては痛みを伴う人事評価の変更を行うことも人事担当者にとっての重要な役割なのです。

上田一輝

上田一輝

大学にてバイオテクノロジーを学び、首席卒業。しかし”人の力を生かし、幸せを創る”経営学に興味を持ち、転向。イオングループに入社し、人材管理・店舗マネジメントに携わる。その後独立し、講師として活動を開始。業界最年少ながら研修会社や予備校など、年150回、累計1000回の経験を持つ。また、ボードゲームを用いた研修事業「ナレッジゲームズ」も展開している。詳細はhttp://uedakazuki.com/

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